日本の伝統技法とレザーの融合 - 絞りを施したGALWAY SHIBORI

SUNSET BAY 2025年秋冬コレクションのスタートを飾る、渾身の新作。
GALWAY SHIBORI」が遂に解禁となった。
日本古来の染織技法である「絞り」を革に応用するという、我々の挑戦をぜひ見ていただきたい。

日本文化への敬意と技術的挑戦

絞りとは、日本の夏を彩る浴衣などでも使われる伝統的な染色技法であり、日本人の美意識を表現する重要な技法として発達してきた歴史がある。
生地を縛ったり折ったりして染めることで、独特の凹凸感と模様を生み出す。
この凹凸によって肌への接触面が少なくなるため、暑い夏でも涼しく着用できるという実用性も兼ね備えている。

SUNSET BAYがこの「絞り」に着目したのは、日本の文化に対する深い敬意と、革という素材に新たな表情を与えたいという強い想いからである。


実際に革を絞って加工することは技術的には可能だが、革を痛めてしまうリスクが高い。
さらに革の復元力により、時間が経つとシワが消えてしまうという問題がある。

そこで我々が考えたのが、絞りの型押しを作るというアプローチだ。
エンボス加工によって絞りのような縦ストライプの模様を革に刻印することで、半永久的にその表情を残すことができる。

使用しているのは1.7〜1.8mmの厚手のCOW HIDEだが、加工時にかなりの圧力をかけることで、最終的には1.2〜1.3mmという縫製に適した厚みになる。

光の屈折が見せる深いシワと男らしさ

GALWAY SHIBORI 最大の魅力は、その凹凸が見せる光の反射だ。
通常の革と比べて光が屈折・乱反射するため、着用時のシワがより立体的に見える。
さらに、縦のストライプ模様に対して横のシワが入ることで、視覚的な効果でシワがより深く、よりはっきりと確認できるのだ。

COW HIDE自体も非常にオイリーで滑りがあり、形状記憶性に優れている。
袖をグッと曲げるだけで深いシワが入り、馴染みも早く、経年変化を存分に楽しめるだろう。



SUNSET BAYのGALWAYといえば、WAX VINTAGE HORSE HIDEが定番として長年愛されているが、今回のGALWAY SHIBORIは個性的な一面がありながらも、より幅広いコーディネートに対応できる。
HORSE HIDEモデルよりも腕回りを太くすることで、より男らしいシルエットを実現。
襟を立てても反らせても様になるデザインと素材感は、まさにGALWAYならではの魅力だ。

ヴィンテージライクでありながら、上品な質感も兼ね備えた一着。

2025年秋冬限定のスペシャルモデルGALWAY SHIBORIは、再販は一切しない予定だ。
日本の伝統技法「絞り」と革の可能性が融合した、唯一無二のプロダクトを、ぜひその目で確かめていただきたい。

GALWAY SHIBORI - BLACK