BUZZARDSと共に歩んだ10年の軌跡

SUNSET BAYのフラッグシップモデルとして不動の人気を誇るBUZZARDS

ブランド立ち上げから10年の節目の今、あらためてこのBUZZARDSについて振り返ってみたいと思う。

理想のレザージャケットを求めて

SUNET BAYの前身である「SUNSET BLVD」では、数多くのヴィンテージ・レザージャケットを取り扱っていた。
そして、SUNSET BAYがブランドとして登場したのは2015年秋。
そのスタートは決して華々しいデビューではなく、店の片隅にひっそりとオリジナルプロダクトを並べ始めたものだった。

最初に登場したオリジナルモデルが「CLYDE」と「BUZZARDS」。
ヴィンテージ・レザージャケットへのリスペクトを込めて製作した「CLYDE」とは対極に、「BUZZARDS」はダブルでもシングルでもない"セミダブル"という、これまでにない完全なるオリジナルデザインだった。

今となってはSUNSET BAYを代表するモデルとして、多くのファンに愛されているBUZZARDS だが、最初はまったく売れなかった。

ヴィンテージを好むお客様が求めていたのは"ヴィンテージ・ライク"なレザージャケット。実際に離れていく人もいて、悔しい思いもした。

それでも、自分自身が心から「かっこいい」「これだ」と思えるレザージャケットを作れる自信があった。

1年半の試行錯誤を経て生まれたBUZZARDS

「BUZZARDS」の原型は、1枚のデッサンから生まれた。

ヨーロピアンテイストなスタンドカラーで、それでいてモダンでクラシックな、絶妙なバランスを叶えるデザイン。
日本人の体型にフィットし、それでいて実用性も兼ね備えた着心地の良さ。
そんな理想のジャケットを考えながら絵を描いていた。

当時は今よりも革やパターンに関する知識も乏しかったため、ぼんやりとしたデッサンをベースに、ゼロからプロダクトを作る挑戦だった。

革で試作するにはお金がかかるので、当時は厚手のデニム生地でサンプルを作っていた。
パターンを作り、裁断したものを縫製して立体にすると、何かが違う。
長年ヴィンテージ・ジャケットを取り扱ってきた経験から知識はあるつもりだったが、ものづくりの難しさと奥深さの壁にぶつかる日々。
途中で投げ出したくなるときも、根拠のない自信が背中を押し続けてくれた。

初めてのプロダクトづくりは困難の連続で、ミリ単位で修正を重ねながら、BUZZARDSのサンプルは4回も作ることになった。

試行錯誤は1年半続き、やっとBUZZARDSが形になったのが、2015年9月だった。

最終版サンプルのBUZZARDSは、ブランド名を知ってもらうために、背中に「SUNSET BAY」のロゴを入れた。

一文字ずつ手書きでペイントした文字は、今見ると胸に込み上げてくるものがある。

時を経ても愛される本物の価値

こうして誕生したBUZZARDSは、DOUBLE OIL HORSE HIDEから始まり、NELSON DEEREZO DEERNATALIE CALF、HEAVY SHEEP、PADMA KIPBRAIDなど、これまでいろいろな革で作ってきた。
それでもやはり、DOUBLE OIL HORSE HIDEのBUZZARDSが元祖であり、特別な存在感を放っていると感じる。

この10年、SUNSET BAYはBUZZARDSと共に歩んで来たと言っても過言ではない。

BUZZARDSがなければ、きっと今の自分はいないし、SUNSET BAYもまったく別のブランドになっていたかもしれない。

今でも壁にかけているBUZZARDSを眺めるたびに、自信が溢れてくる。
悩みや迷い、戸惑いを感じたときに、いつも側で背中を押してくれるような、いわばパートナーのような存在なのだ。

これからも我々は、革の存在感を最大限に発揮する独創的で魅力的なプロダクトづくりを続けていくつもりだ。

これまでと変わらずBUZZARDSへの愛とリスペクトを深めながら、BUZZARDSを超えるレザージャケットを新たに生み出すこともまた、ひとつの目標である。

10年の軌跡を経ても、変わらない本物の価値。
ヴィンテージのレプリカではなく、数十年後に本物のヴィンテージ・ジャケットになるプロダクトを、これからも追求していきたい。

BUZZARDS - DOUBLE OIL HORSE HIDE